研究課題/領域番号 |
15K04622
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
山田 和志 京都工芸繊維大学, 繊維学系, 助教 (30397608)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | レーザーアブレーション / ナノ加工 / ポリマー薄膜 / 金ナノ粒子 |
研究実績の概要 |
金ナノ粒子館距離とレーザー照射光強度依存性について検討した。 研究費で購入させて戴いた加熱ステージを所有のAFMに設置し、金ナノ粒子固定化前後における金ナノ粒子の2次元配列条件について検討した。同時にこれら作製した金ナノ粒子固定化ITO/PETフィルムに対して可視光レーザー照射を行い、レーザー照射後のフィルム基板をAFM観察するととも、ナノ加工に対して最適な照射光レーザー強度および各条件等について検討した。主に各種基板上にて金ナノ粒子の2次元配列およびナノ加工できることを確認でき、ナノ孔のサイズおよび配置等を制御できれば新たな光学特性などが期待できる。 昨年度および今年度で得られた研究成果、すなわちガラスやPET基板上に金ナノ粒子を配置し、可視光レーザー照射によりナノ加工を施すプロセスおよび課題点等について解説している。特に、金ナノ粒子を2次元に配列、もしくは導電性基板フィルムに対してナノ加工を実現することにより新規ナノデバイスなどへの応用が期待できるという内容にて、コンバーテック5月号に"ガラスやPET基板に10~100nmのナノ加工 ~金ナノ粒子を配置して可視光レーザー照射~"、Convertech International 2016, Vol.1に"Using Visible Light Lasers and Gold Nanoparticles to Replace Expensive Lithography Micromachining Techniques"として発表した。さらに、12月にはタイで開催された国際会議にて招待講演発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ブロック共重合体を用いて金ナノ粒子の2次元配列を行い、レーザーアブレーション実験を実施できた。また、熱処理条件や各種作製時の条件を検討することにより、最適な2次元配列およびナノ加工フィルムを得ることができたため。また、それらの成果は学会や著書等で発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、ITO/PETフィルム上に作製したナノ加工フィルムの再現実験(薄膜作製および可視光レーザー照射実験など)および導電性などへの影響について検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
今回は国際会議旅費等が少なかったこと、ならびに金ナノ粒子やブロック共重合体ポリマーは事前に準備していた材料を用いて研究をスムーズに遂行することができたため、当初の計画よりも少ない額で執行できたため。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年度は最終年度であり、再現実験などでナノ粒子やブロック共重合体ポリマーの購入、AFMチップ購入などに使用させて戴く。また、研究成果発表として投稿論文校正費や投稿費、国際会議の旅費等にも使用させて戴く予定である。
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