本研究で提案したJ-SPARSは,高度に発達した半導体微細加工技術を適用することで磁性半導体を加工し,最小で数十nm角の接合面積を有する超伝導体/磁性半導体接合を作製することで可能となる。このような微小な接合面積を正確に制御して,J-SPARSを行う試みは斬新であり,先例のないものであった。まず,J-SPARSに用いる,1μm以下の微小構造を有するInMnAs磁性半導体を作製し,異常ホール効果により磁気特性の評価を行った。その結果,微細加工を行った100nmサイズの微小InMnAs磁性半導体でも良好な磁気特性を有することが明らかになった。このことは,超伝導体/微小磁性半導体接合作製の礎となる。
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