研究課題
基盤研究(C)
有機色素(チアシアニン)の単結晶ナノファイバーは光励起で生成した励起子ポラリトンを室温で安定に伝搬する。本研究では、冷却によりポラリトンの分散曲線を変調することで、光の波長より遥かに細い、幅約90 nmのナノファイバーが高効率にポラリトンを伝搬することを明らかにした。さらに、ラマン散乱を利用してナノファイバーに近赤外光を入力する技術を開発し、その伝搬特性を明らかにする実験を行った。その結果、波長1ミクロン領域の光に対しても、ナノファイバーが高い伝搬効率を示すことを明らかにした。
有機ナノ構造の分光学的研究