研究成果の概要 |
核医学用放射性同位体(RI)は、診断や治療のために医療現場で多く利用されている。本研究では、治療用RIとして 最近利用されているが全量輸入に頼っているY-90について、加速器で得られる高速中性子を用いた合成方法の検討、分離・精製法の確立、副生成物及び不純物の同定、標識実験などによる評価研究を行った。その結果、重陽子12~40MeVなどにおけるZr-90(n,p)反応で生成するY-90の合成量と副生成物について評価し、また、精製・分離手法の最適化を行うと共に、Nb(n,α)反応を利用した合成研究を実施した。この結果、加速器中性子により合成したY-90を国内に供給することが可能であることを示した。
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