研究課題/領域番号 |
15K04781
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山下 剛 京都大学, 数理解析研究所, 講師 (70444453)
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研究分担者 |
望月 新一 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (10243106)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 宇宙際幾何 / 遠アーベル幾何 / Hodge-Arakelov理論 / Riemannゼータ |
研究実績の概要 |
平成28年度は, 1、宇宙際Teichmuller理論について国際的に他の研究者との議論、 2、宇宙際Teichmuller理論のより深い理解、 3、宇宙際Teichmuller理論において遠アーベル理論が果たした役割の部分について発展的な事柄の模索、 を行った。1については7月に京都大学数理解析研究所における国際研究集会で講演および他の研究者と議論を行った。この国際研究集会は宇宙際Teichmuller理論において重要な研究集会となり、そこでの交流や議論は有意義であった。2については、宇宙際Teichmuller理論の別の角度からの視座としてp進Teichmuller理論との類似から小平-Spencer写像による視点が(研究分担者の望月氏により)得られた。3については、パーフェクトイド空間を遠アーベル幾何に応用できないか模索をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
7月に京都大学数理解析研究所で催された宇宙際Teichmuller理論の国際研究集会は宇宙際Teichmuller理論にとって極めて重要な研究集会になった。これまで宇宙際Teichmuller理論をうまく理解できてなかった他の研究者たちへの理解の促進のため研究集会にむけての準備および集会前・中・後の議論などに時間と労力をとられたのが進捗が遅れている理由の1つである。 大きな展望では宇宙際幾何をRiemannゼータの研究に応用することを最終的な目標にしているが、そもそもの問題がやはり極めて難しい問題であるということも進捗が遅れている理由の1つである。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、宇宙際Teichmuller理論の発展としてRiemannゼータに対する宇宙際幾何を、Hodge-Arakelov理論と遠アーベル幾何の両方の側面から模索する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度に宇宙際Teichmuller理論についての国際研究集会を京都大学数理解析研究所にて開催した。そのための費用を多めに見積もっていたため、残った額を予定通り平成29年度に繰り越しすることにした。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度の繰り越し分については、関係する研究者との研究討議のための旅費に主にあてる予定である。
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