研究実績の概要 |
本研究の目的「リー群の表現に付随する特殊関数研究 及び, そのL-関数への応用」は、(Loc)前課題でやり残されたCaseに於ける「分岐L-因子L(s;π)をattainする"良い"ホイタッカー関数の探査」,「ε-因子ε(s;π,ψ)と表現πの分岐度合を測る 導手f(π)との関係究明」(Glo)大域ゼータ積分の研究を通じての、「"H-周期" と L-特殊値/留数の関係研究」及び、その解析数論的応用 という大域/局所理論の二つから成り、 研究計画では、"単純な"ゼータ積分 即ち πがgenericな場合に細部の補完研究 及び 前課題で得たテストケース(GL(n;E),GL(n;F)),但しE/Fは二次拡大 での知見の 元々の研究対象(U(2,1),U(1,1))への移植を行う予定であった。
(Glo)パートについては、我々の方法が何処まで適用可能か、テストケース(GL(n;E),GL(n;F))を調べた。GL(n;Q)の保型形式論を見直し、2016年3月に 室蘭工大に於いて総合報告した。元々の(U(2,1),U(1,1))ケースの場合に、L-特殊値の代数性についての講演を、2017年3月 メリーランド大学に於いて行った。また、同年3月 U(n,1)に付随する志村多様体のHodge予想に関するワークショップを組織し、二つの講演を行った。
(Loc)については、ペアの役割を取り替えた(GL(2n;F),GL(n;E))では、2015年に高野により 新しい尖点表現の例が見付けられた。コンパクト群列への制限から定まる表現πの不変量と導手f(π)との関係を見ることで、手掛かりを探る方針であったが、表現πについて芳しい結果は得られなかった。が、群被覆の分裂に関して副産物を得たので、2018年3月 岡山大でのワークショップに於いて報告した。
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