グラフに対するラプラシアンの行列式は、ゼータ正規化積の重要な例である。本研究では、Chinta-Jorgenson-Karlsson らによって導入された調和解析的手法を用いて、ラプラシアンの行列式を研究した。例えば、この手法を用いて離散トーラスに対する素測地線定理の精密化を得ることに成功した。また、関連して Ramanujan グラフの研究も行った。具体的には、一般四元数群に対する Cayley グラフの中で、完全グラフに近い Ramanujan グラフがどれだけあるかという問題と、Hardy-Littlewood 予想と呼ばれる解析数論の問題が関係することを示した。
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