研究課題
研究期間全体を通じて次の研究を実施した。1. 平成27年度から田崎博之氏と共同で(1)古典型コンパクト Lie群の商群の極大対蹠部分群の分類、(2)例外型コンパクト Lie群G_2の極大対蹠部分群の分類、(3)古典型コンパクトLie環の自己同型群の極大対蹠部分群の分類、について研究を進めそれぞれに結果が得られた。(1)および(3)の結果についてそれぞれまとめた論文は、いずれも2017年に数学専門学術雑誌に出版された。(2)の結果については、保倉理美氏とも共同で、G_2のケーリー代数の自己同型群としての実現を利用して極大対蹠部分群の具体的表示を得た。平成28年度から田崎博之氏と共同で、コンパクト対称空間およびその商空間の極大対蹠集合の分類に取り組み、平成29年度も継続して研究を進めた。2. 平成27年度から J.-H. Eschenburg氏と共同で外的対称空間の研究に取り組み、外的対称部分空間という概念を導入し、その特徴付けを与えた。平成29年度には得られた結果を論文にまとめ数学専門学術雑誌に投稿した。3. 平成29年度に J.-H. Eschenburg氏と P. Quast氏と共同で、非連結対称空間の点対称についての研究を進めた。この研究は継続中である。4. 木村太郎氏と共同でコンパクト Lie群の3次の自己同型写像により定義されるカルタン埋め込みのうち、極小なものについてその austere性を調べた。1.の結果については、これを利用して大対蹠集合および 2-numberの決定が可能になる。2.の結果については、対称R空間の全測地的部分多様体の分類の足がかりとなることが期待できる。
すべて 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 7件)
Journal of Lie Theory
巻: 27 ページ: 801-829
Suh Y., Ohnita Y., Zhou J., Kim B., Lee H. (eds) Hermitian-Grassmannian Submanifolds. Springer Proceedings in Mathematics & Statistics
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https://doi.org/10.1007/978-981-10-5556-0_4
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10.1007/978-981-10-5556-0_2