研究課題/領域番号 |
15K04859
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
江尻 典雄 名城大学, 理工学部, 教授 (80145656)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | hyperelliptic / triply periodic / minimal surface / Jacobi operator / index / nullity / limit of minimal surface |
研究実績の概要 |
4次元平坦トーラス内の種数4のhyperelliptic minimal surfaceの変形空間を構成した。従って、江尻によって与えられたアルゴリズムを用いてindex, nullityが計算できることとなった。応用として、3次元平坦トーラスには種数4のhyperelliptic minimal surfaceが存在しないことから庄田(連帯研究者)が考えた問題への解答を与える4次元平坦トーラス内の種数4の正則曲線でないhyperelliptic minimal surfaceの存在を示せたのは、大きな意義がある。また初めてindexが2である例が構成できたことも興味深い。それは江尻の考えたhyperelliptically stableの例でもあるからであり、新たな問題を引き起こす重要な例となったからである。その一部は論文としてN. Ejiri and T. Schoda, On hyperelliptic minimal surface with even genusとして発表されている。 江尻、藤森(連帯研究者)、庄田との2度にわたる打ち合わせではgenus 3のtriply periodic minimal surfaceのgeneric limitに関する問題を議論した。Karcherのsaddle towerの幾何学的面白さと難しさが再認識でき大変有意義な打ち合わせであった。研究の一部はN. Ejiri, S. Fujimori and T. Shoda, A remark on limits of triply periodic minimal surfaces of genus 3として発表されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度の目標(1)~(5)について。(1)については論文を作成中である。(2)について論文を準備中である。(3)については、数値計算以外は、論文を準備中である。(4)については、Meeks 予想との関連で研究中であり、少しずつでは結果が得られた。(5)については予定通りの研究打ち合わせができた。(6)についてはまだ文献が収集が進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度の目標(1)~(6)について。(1)は平成27年度の目標(2)である。(2)が新たに加わった平成28年度の目標である。(3)~(6)は変わらない。平成27年度目標(1)で作成した論文を投稿する。平成27年度目標(2)で準備中の論文を完成させる。平成28年度の目標(2)については、研究を始めるために関連するリーマン面を詳しく調べる。平成28年度の目標(3),(5),(6)については引き続き進める。平成28年度の目標(4)については平成27年度に得られた結果をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
奈良の研究集会に出張中に体調不良のため病院にかかり、その日は研究会に参加できない日となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
関連する幾何の文献の購入に使う
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