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2018 年度 実績報告書

Isogeny的ホモトピー論とその幾何および導来代数幾何への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15K04872
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

南 範彦  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80166090)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード有理多様体 / 単織多様体 / A1ホモトピー論 / ボット塔
研究実績の概要

数論的代数幾何への応用を念頭に構築されたMorel-VoevodskyのA1ホモトピー論は,少なくとも基礎環が複素数もしくはその部分環の場合には,古典的ホモトピー論の情報を全て含むため,古典的ホモトピー論への,数論・代数幾何からの系統的な応用が期待される.
古典的ホモトピー論においては,Postnikov塔や色彩塔といった階層条件が重要な役割を果たすため数論・代数幾何においても適当な階層条件を見つけたいのだが,それが難しい.
昨年度の研究に於いて,高次ファノ多様体における鈴木拓氏の研究に現れる有るベルヌーイ数に関わる予想とその一般化が解決出来,高次ファノ多様体に関する新しい知見を得た.この結果はAraujo-Castravetが2013年にAmerican Journal of Mathematicsに発表した結果(n=2,3の場合)の一般化(一般のnの場合)でそのサマリを数理解析講究録に発表したが,詳細は書かずに今年度の研究に入ってしまった.それは,深い数学をやっているはずなのに,仮定が強すぎて適応範囲が狭く,しかもその結論がそれ程強くない,どうしてだろうと,ずっと考え込んで来たからである.
さて,極めて喜ばしいことに,今年度の研究の最終段階に於いて,これらの問題の解決に成功した.その要点は,(1)仮定に現れるを高次ファノ多様体の定める階層よりも遥かに広い階層とし,(2) 結論をボット塔を用いて,建築の文献にも現れる単織多様体と,古来最も基本的な有理多様体の間の階層という,極めて代数幾何的に基本的な階層とし,(3)応用例として,5次元多様体でホッジ予想の成立する新しい階層の提出,(4)更に,単織多様体に対してBogomolov-Miyaoka-Yau型不等式がどのようなものであるべきかの,一つの知見を得た.得られたばかりなので未だarxivにも出してないが,急ぎ発表したい.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (9件)

  • [雑誌論文] On higher Fano varieties - a summary2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 雑誌名

      京都大学数理解析講究録

      巻: 2098 ページ: 8

  • [学会発表] “高次Fano多様体”のgeneralized Bott tower による被覆とHodge予想について2019

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      中央大学セミナー
  • [学会発表] 高次ファノ多様体について2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      変換群論における幾何・代数・組み合わせ論
  • [学会発表] Covering Higher Fano varieties by rational varieties2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      日本数学会2018年度秋季総合分科会
  • [学会発表] 高次Fano多様体のBott towerによる被覆について2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      第45回 変換群論シンポジウム
  • [学会発表] 高次Fano多様体のBott towerによる被覆について2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      高知ホモトピー論談話会
  • [学会発表] Phister quadric のunramified cohomologyについて2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      高知ホモトピー論勉強会
  • [学会発表] Pfister quadric の幾つかのモチビック・一般コホモロジーについて2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      高知ホモトピー論勉強会
  • [学会発表] ある高次Fano多様体のHodge予想へのアプローチに関して2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      高知ホモトピー論勉強会
  • [学会発表] モチビック安定ホモトピー圏におけるthickイデアルに関わる問題について2018

    • 著者名/発表者名
      南 範彦
    • 学会等名
      高知ホモトピー論勉強会

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公開日: 2019-12-27  

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