研究実績の概要 |
基点付位相空間の間のホモトピー集合とそのホモトピー不変な部分集合族の研究を前年度までの成果を踏まえて継続した. 空間のホモトピー群の特別な性質について,コファイブレーションや胞体構造との関係に関するいくつかの定理が得られ,小田・山口の共著論文として 「Self-homotopy equivalences and cofibrations, Topology and its Applications, 228 (2017), 341--354」 として出版した. この論文では,コファイブレーションを用いて自己ホモトピー同値写像の集合の性質を研究し,ホモトピー群におけるある次元までの同型が自己ホモトピー同値写像であることを決定することを研究したが,さらに,この双対であるファイブレーションを用いて, モトピー群におけるある次元までの同型が自己ホモトピー同値写像であることを決定する究を行い,胞体構造の代わりにポストニコフ分解との関係を与える定理を証明した. 木原・小田の研究により直積空間のホモロジー群とコホモロジー群を応用して直積空間の自己ホモトピー同値写像類の群の非自明性を決定した. ブラウン・ブース・ティロットソン積の中心について調べ,一般化された反射空間との関係を証明したが,平嶋・小田の研究したブラウン・ブース・ティロットソン積を考えるとき,小圏という仮定を外して一般の圏で理論を展開する場合はいくつかの理論的に困難な点が生ずる.我々はアドミッシブルという概念を導入することにより研究を進めた.この結果を平嶋・小田の共著論文としてまとめ,現在投稿中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ホモトピー集合に関し,以下のような研究結果が得られたので,おおむね順調に進展している. 自己ホモトピー同値写像類の群については, N. Oda and T. Yamaguchi, Self-homotopy equivalences and cofibrations, Topology and its Applications, 228 (2017), 341--354. という論文を発表することができた.コゴットリーブ群に関しては, H.-W. Choi, J.-R. Kim and N. Oda, The generalized CoGottlieb groups, related actions and exact sequences, J. Korean Math. Soc. 54 (2017), 1623--1639 が出版された.K群に関しては, H. Kihara and N. Oda, Rational cup product and Algebraic K0-groups of rings of continuous functions, Proceedings of the Edinburgh Mathematical Society (2018) という論文がすでに電子版では公開中であり,近く正式に出版されることになっている.
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