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2015 年度 実施状況報告書

作用素環への群・量子群作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K04889
研究機関北海道大学

研究代表者

戸松 玲治  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70447366)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード作用素環 / von Neumann環
研究実績の概要

本年度は,von Neumann環の性質(T)について研究を行った.もともと性質(T)は局所コンパクト群の性質であったが,有限von Neumann環に一般化されていた.これを一般のvon Neumann環に導入し,研究することが目標である.まず,完全正値写像のネットを使い性質(T)を定義することから始めるのだが,単位球上での強位相についての一様収束にしてしまうと強すぎる定義になってしまうため,ここでは小澤登高氏が開発した「mild topology」というものを使う.これは強位相と弱位相の間の位相であり,性質(T)の導入には都合が良い.このように性質(T)を定義し,III型の(T)をもつvon Neumann環について研究をした.単純に考えると,III型にはmodular automorphismがあり性質(T)を破ってしまうと考えられ得るが,実際にはそうなっていない.ここでmild topologyを考える利点がある.次に,III_lambda型factorの場合に考察を行った.主結果は,「lambdaが0以上1未満のときは,core von Neumann環が性質(T)をもつことと同値である」と述べられる.
ところが性質(T)をもつII_1-factorで,Murray--von Neumannの基本群が非自明なものは知られておらず,実際にIII_lambda型factorで(T)をもつものの存在は未確認のままである.III_1型の場合,coreを用いた特徴付けはできていない.なぜならばこの場合は,core von Neumann環は性質(T)を持たないからである.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

性質(T)についてIII_lambda型の場合は,coreを用いた特徴付けを得られたため.

今後の研究の推進方策

性質(T)をもつII_1-factorで非自明なMurray--von Neumannの基本群をもつ具体例を探す.群-測度空間構成からできるII_1-factorで探す.また量子群の作用について研究を進める.

次年度使用額が生じた理由

2016年度の海外出張等に使用するため.

次年度使用額の使用計画

2016年度の海外出張等に使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] Publications

    • URL

      http://www.math.sci.hokudai.ac.jp/~tomatsu/publications.html

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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