行列ないし線形作用素の数域は複素数平面の部分集合で、行列等のユニタリ変換で不変である。数域は行列のエルミット部分と歪エルミット部分の同時特性方程式で決定されることが知られている。この逆問題が50年程前に提起され、約10年前にチェコと米国の数学者によって解決された。しかし関連するいくつかの問題が依然として未解決であった。 この研究課題遂行で、私はそのいくつかの問題を解決した。この問題は量子力学的なもつれの問題とも関係している。発見された方法は作用素を数域を通じて扱う上での線形解析的なモデルを提示する。有理曲線の場合についてチェコの数学者によって提示されていた方法を楕円曲線に適用する手がかりを得た。
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