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2018 年度 実績報告書

無限不変測度をもつエルゴード変換群の位相モデルの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K04900
研究機関大阪教育大学

研究代表者

湯浅 久利  大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (50363346)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード保測変換 / 無限ルベーグ空間 / エルゴード性
研究実績の概要

2018年度の目標として,無限ルベーグ空間に作用する保存的かつエルゴード的な非可逆保測変換は,局所コンパクトカントール集合上の狭義エルゴード的な連続全射として,測度論的に同型表現されることを証明しようと試みた.その証明のもとになるアイデアとして,A.Rosenthal(Israel J. Math.,1988)と本研究代表者(J. Anal. Math.,2013)を念頭に置いた.前者は,非可逆エルゴード的確率保測変換はカントール集合上の狭義エルゴード的連続全射に測度論的に同型表現できることを示した.まずこの論文を精査することから研究を始めた.その証明の困難さは,可逆の場合と異なり,全空間を張る角谷-ロホリンタワーの存在を望めないことや,それに代わるテクニックとして,任意に小さい部分を除いた箇所に単一のタワー(いわゆるロホリンタワー)の存在は望めるが,なおも排反なコラムに分けられないこと,などにあると究明することができた.さらには,ロホリンタワー外での軌道の振る舞いを制御するために「一様性」という概念をロホリンタワーに持ち込んでいることも重要であった.これらを踏まえ,無限ルベーグ空間の保測変換の場合にも,同様な手法でロホリンタワーを構成しようと試みたが,全測度が無限大であることが根本的な障害として現れた.また,考えるべき「一様性」としてどのようなものが最適なのかも未解決である.今後は,上述の本研究代表者の成果と合わせて,上に挙げた目標を肯定的に解決したい.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [雑誌論文] A relative, strictly ergodic model theorem for infinite measure- preserving systems2019

    • 著者名/発表者名
      Hisatoshi Yuasa
    • 雑誌名

      Journal d'Analyse Mathematique

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] Strictly ergodic models for infinite measure-preserving systems2018

    • 著者名/発表者名
      Hisatoshi Yuasa
    • 学会等名
      Recent Progress in Ergodic Theory
    • 招待講演
  • [学会・シンポジウム開催] Workshop「数論とエルゴード理論」2019

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公開日: 2019-12-27  

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