研究実績の概要 |
m-complex symmetric作用素 T のスペクトルの特徴を明らかにし N がn-nilpotent で TN = NT でのとき T + N は (m+2n-2)-complex symmetric であり`T がm-complex symmetric のとき T* が Browder であることと generalized Browder であることが同値であることを示した。∞-complex symmetric 作用素とquasi-nilpotent 作用素N に対してT=aI + N が∞-complex symmetric であり、T と S が ∞-complex symmetric のとき、T と S のテンソル積 も ∞-isometric 作用素となることを示し、conjugation C により(∞,C)-isometric作用素の性質を示した。T が(∞,C)-isometricのとき T* や逆作用素 T-1,Tn も(∞,C)-isometric であることである。skew [m,C]-symmetric作用素の性質を示し、主な結果はスペクトルの共役複素数が元のスペクトルのマイナスの積であること、T* や逆作用素もskew [m,C]-symmetric作用素であること、作用素の和と積もそれぞれskew [m,C]-symmetric作用素になることを示した。可換な作用素の n-tuple T=(T1,…,Tn)と conjugation C での n-tuple CTC = (CT1C,…,CTnC)についてCTCの Taylor spectrum はT の Taylor spectrumの複素共役であることを示した。m-symmetric tuple のスペクトルを特徴付けた。Helton class を導入し、m-complex symmetric作用素はT^* が SVEPであれば T も SVEP であることを示した。m-skew complex symmetric のときに T が decomposable である必要十分条件は T^* が性質 (β)を持つことを示した
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果の講演を研究協力者を含めて4度行い、今年度の発表論文は以下の7編となった。1.「On [m,C]-complex symmetric operators, Filomat 31 (2017), 2073-2080」2.「Properties of m-complex symmetric operators, Stud. Univ. Babes-Bolyai Math. 62(2017), 233-248」3.「On ∞-complex symmetric operators, Glasgow Math. J. (2017), 1-16」4.「(∞,C)-isometric operators, Operators and Matrices, 11(2017), 793-806」5.「On skew [m,C]-symmetric operators, Adv. Oper. Theory, 2(2017), 468-474 6.「On the joint spectra of commuting tuples of operators and a conjugation, Functional Analysis, Approximation and Computation, 9:2 (2017), 21-26」7.「On symmetric and skew symmetric operators, Filomat 31 (2018), 2073-2080」このように発表することができ、非常に研究成果があった。
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