研究実績の概要 |
κ上のイデアルのPκλ上への Rudin-Keisler 順序にこだわらない一般化として、I-small (逆像がすべて I に属すること)な関数が、I の双対フィルターの元上で Iκλ-small (Iκλは有界イデアル)であるようなイデアル I を考える。これは、κ上の P-point イデアルの自然な一般化の一つである。このような I を含む正規イデアルが存在するためには、I と非定常イデアルの両方を含むイデアルの存在が必要十分であることを示した。さらに、κが後続基数で濃度ηのPκλからλへの almost disjoint な関数族が存在すれば、このようなイデアルはη-飽和ではないことがわかった。 イデアルの Katetov 順序については、「I≦Jではないとき、Jに属さない集合の最小濃度 non*(J) が non*(I) より小さい」ような強制モデルの構成を目指した。そのために、スラロームに関する基数不変量 c(f, g): f 以下の関数を cover する幅 g のスラロームの最小濃度と non*(I) の関係を調べた。Katetov-Blass 順序で極小な Fσイデアル ED について non*(ED)=c(f, f-1) を示した。c(f, f-1) は強零イデアルに属さない集合の最小濃度に等しいことが知られている。また、I(1/n)={A : Σ1/n、n は A に属する、が有限}に対して、I≦I(1/n) ではない I を具体的に構成した。 集合論的位相空間論への応用として、リンデレフ空間の積のリンデレフ度数とω1-強コンパクト基数および可側基数の関係を明かにした。
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