凸代数幾何の手法により,非負多項式の表現定理の研究,多項式最適化問題に対する半正定値緩和法の有限収束性に関する研究,特異な半正定値計画問題に対する摂動理論の研究を行った.主な研究成果は以下の通りである. 1.ニュートン図形を用いた最適性条件を応用し,非負多項式が冪級数環において二乗和になるための十分条件を得た.2.実多項式環上のイデアルの実根基を用い,多項式最適化問題において,目的関数が制約式から生成される二次加群に含まれないにも関わらず,半正定値緩和法が有限収束する幾何的な条件を得た.3.特異な半正定値計画問題の係数行列を摂動したとき,最適値が連続に変化するための十分条件を得た.
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