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2018 年度 実績報告書

期待値の発散する確率的ゲームの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K05001
研究機関福岡教育大学

研究代表者

中田 寿夫  福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10304693)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード無限大の期待値 / 重み付きの大数の法則 / 裾確率 / ペテルスブルグのゲーム / 正則変動
研究実績の概要

平成30年度は期待値が発散する非負の確率変数についての重み付きの大数の弱法則の成立の条件について調べた。本研究のうちの過年度にえられた結果 Nakata (2016, Stat. Prob. Lett.) はAdler (2017, Open Math.)を含む何人かの著者によって拡張されているが、彼らによって発表されている最新の結果を吟味して Nakata (2016)の主張や拡張について再検討した。例えば、Ma et al., (2018, J. Ineq. Appl.) は独立性が不成立のとき、具体的には、ペア毎に負の依存(NQD)という条件に弱めても Nakata (2016)と同じ結論をえることができるという主張を行っている。独立性は自然で議論を明確にすることは確かであるが、条件としては強すぎることを確認した。独立性と比べて負の依存性で不等式で評価するのは、議論がさほど変わらずスムーズに証明ができる。平成30年度は、期待値が発散してなおかつ強い混合性を考えたときも、同じことが言えるかということを考えた。切断された確率変数の和の分散の評価が鍵となるが、混合性の本質をとらえたすっきりした条件を導出することができておらず、未だに定理の形に纏めることができていない。このように、平成30年度中に問題が解決されずに次の課題に持ち越しているため平成30年度の成果としてはあまり進展が見られなかったと言わざるをえない。

一方で、前年度の研究成果として整理した内容は、統計数理研究所で開催された共同研究集会「無限分解可能過程に関連する諸問題」とリトアニアのビリニュスで開催された第12回確率・統計国際ビリニュス会議において発表された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Laws of large numbers for independent Pareto random variables with infinite mean2018

    • 著者名/発表者名
      Toshio Nakata
    • 学会等名
      12th International Vilnius Conference on Probability Theory and Mathematical Statistics and 2018 IMS Annual Meeting on Probability and Statistics
    • 国際学会
  • [学会発表] 期待値の発散するパレート分布についての重みつきの大数の法則2018

    • 著者名/発表者名
      中田寿夫
    • 学会等名
      共同研究集会「無限分解可能過程に関連する諸問題」

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公開日: 2019-12-27  

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