ハーシェル衛星と星間偏光観測から、分子雲がフィラメント状で星間磁場に垂直であることが示されている。垂直な磁場によって支えられた等温ガスの平衡形状を自己無撞着場の方法で計算し、重力に抗して支えられる最大の線質量を得た。この力学平衡状態の安定性について磁気流体力学シミュレーションを用いて解析した。フィラメント方向の揺らぎにある臨界波長が存在し、臨界波長より長い波長が不安定となること、また臨界波長の約2倍の波長が最も不安定となることが分かった。さらに、最も不安定な波長でフィラメントは分裂し、ガスが等温である限り、ほぼ軸対称で、磁場と垂直に伸びて、収縮を続ける擬円盤が形成されることが分かった。
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