質量が概ね太陽の10倍以上の大質量星は強烈な紫外光放射や、寿命の最後に迎える超新星爆発を通して銀河の進化に大きな影響を与える天文学的に極めて重要な天体であるが、何をきっかけとして形成されるのか未だ解明されていない。本研究では星形成の現場である分子雲のダイナミクスを磁気流体シミュレーションで再現することにより、大質量星が何をきっかけとして形成されるのかについて解明を目指した。その結果、分子雲衝突等で引き起こされる強い衝撃波が分子雲を圧縮することにより、高密度な大質量分子雲フィラメントが生成され、それが自己重力崩壊することで大質量星形成が始まることを明らかにした。
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