降着円盤はブラックホールや中性子星、原始星など様々な天体の周囲に形成される回転ガス円盤であり、円盤ガスの持つ重力エネルギーによって輝いている。恒星において質量と光度の間にある一定の関係が成り立つように、降着円盤でもその回転角速度に応じて(単位面積あたりの)質量と光度の間に一定の関係=熱平衡曲線が成り立つ。この質量と光度の関係は、定常状態にある天体の熱力学を表す基本的かつ重要な関係式である。本研究では、(典型的ガス温度が10Kのものから1e7Kのものに至るまで)様々なタイプの降着円盤に対して、単一の輻射磁気流体力学シミュレーションコードを用いて、その熱平衡曲線を系統立てて求めることに成功した。
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