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2018 年度 実施状況報告書

パルサーからの重力波の探索

研究課題

研究課題/領域番号 15K05070
研究機関大阪市立大学

研究代表者

伊藤 洋介  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (60443983)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード重力波 / 中性子星 / 一般相対性理論
研究実績の概要

本研究課題ではパルサーからの連続的な重力波を検出する手法の開発と実際の解析をおこなう。2019年4月より米国のLIGOとVirgoは第3次観測O3を開始しており、KAGRAも2019年中にはLIGOとVirgoによる国際重力波観測ネットワークに参加することを目指して活動を続けている。本課題代表者は、KAGRA側の連絡担当者として活動をおこなっている。現在までに、LIGOとVirgoはすでに連星中性子星および連星ブラックホールからの重力波を検出しており、超高密度物質の物性や、ブラックホールの性質について多くの知見を得ている。ここでさらにパルサーなどの単独中性子星や、低質量X線連星からの重力波を検出・解析できれば、これら超高密度・超強磁場天体についてさらに多くの知見が得られると期待されている。現在、パルサーからの重力波の検出は成功していない。本研究課題では、応募者もコーディングに参加したComputeFStatisticコードに加え、新しく開発したノイズ棄却手法(真の重力波信号とノイズの、信号対雑音比の時間発展の違いに着目した、信号とノイズとの弁別手法)の実装をおこなっている。2018年度は、KAGRA連続重力波グループに台湾および韓国から2つの研究者グループを加えることができた。また連続重力波検出と物理の可能性についてホワイトペーパーを執筆し、KAGRAおよび第3世代重力波検出器計画における重点課題を選定する上での資料を提供することができた。KAGRA全体論文としてNature astronomyおよびLiving Reviews in Relativity誌において論文を出版している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

KAGRAの国際共同重力波観測網への参加に向けて、KAGRAのための活動(LIGO-Virgoとの連絡委員、著者リスト選定委員等)が、年度当初想定よりも多いためやや遅れが出ている。

今後の研究の推進方策

やや遅れが出ており、現在協議中のLIGO-Virgoとの共同研究による計画の修正はありうるものの、現時点では当初計画どおりの活動の実施をおこなっていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] KAGRA: 2.5 generation interferometric gravitational wave detector2019

    • 著者名/発表者名
      KAGRA collaboration
    • 雑誌名

      Nature Astronomy

      巻: 3 ページ: 35~40

    • DOI

      https://doi.org/10.1038/s41550-018-0658-y

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Prospects for observing and localizing gravitational-wave transients with Advanced LIGO, Advanced Virgo and KAGRA2018

    • 著者名/発表者名
      LIGO Scientific Collaboration, Virgo Collaboration, and KAGRA Collaboration
    • 雑誌名

      Living Reviews in Relativity

      巻: 21 ページ: 3

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s41114-018-0012-9

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2019-12-27  

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