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2018 年度 実績報告書

ブラックホール時空における波動光学効果とその観測的検証

研究課題

研究課題/領域番号 15K05073
研究機関名古屋大学

研究代表者

南部 保貞  名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (40212112)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードwave optics / black hole / photon sphere
研究実績の概要

ブラックホール時空上における波動光学の整備を試みた.ブラックホール時空上での Green 関数に対する部分波展開式を出発点とし,ブラックホール近傍に位置する波源から放出される波に対する散乱公式の導出を短波長領域において行なった.重力レンズ 系としての散乱問題を定式化するためには,位相のずれを用いた標準的な散乱問題の扱いを多少拡張する必要がある.まず,観測点における波として入射波と散乱波の2つの重ね合わせを考える必要がある. また,短波長極限(アイコナール極限)にて重力レンズ方程式( 測地線方程式に対応)を再現するために,散乱波の位相の観測点における漸近形を標準的な散乱理論の取扱いに比べて1次高い精度まで (O(1/r) まで) 取り入れておく必要がある.ブラックホール時空固有の性質である光の不安定円軌道の存在は,散乱行列の複素角運動 量平面上での極として現れる(Regge pole).散乱波に対するその寄与は,留数計算を用いる事で評価できる.目標は観測点における波動関数を与える公式の導出である.

本研究では最終的には球対称時空における波動光学の効果を,数値計算に基づいて取り扱いphoton sphere内部の情報が観測量である散乱波のパワースペクトルに及ぼす効果を明らかにすることができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] Wave optics in spacetimes with compact gravitating object2019

    • 著者名/発表者名
      南部保貞
    • 学会等名
      磁気圏研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] BZ processとsuperradiance2018

    • 著者名/発表者名
      南部保貞
    • 学会等名
      BZ研究会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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