ニュートリノ物理学の分野で行われている、ニ重ベータ崩壊実験研究のために純度の高いCa-48同位体が必要である。しかしCa-48の天然存在比が0.187%と小さいため、本研究ではレーザーによるCaの同位体濃縮技術の開発を行った。真空中でCaの原子ビームを発生させ、側面から半導体レーザーを照射することにより、特定の同位体の進行方向を変えることで、原子ビームから取り出す方法についてその実現性を調べた。その結果、原子ビームから高濃度(10%以上)のCa-48が高い回収効率(20%以上)で取り出せることが分かった。
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