Rb原子気体のBose-Einstein凝縮体に原子波の位相ステップであるソリトンを導入し、原子の位相変化に基づく新たな高感度プローブとして応用することを目標に、本研究では誘導ラマン遷移を用いた凝縮体への位相印加に必要な実験装置の開発に取り組んだ。半導体レーザーの周波数を2枚の干渉フィルターを用いて安定化する独自の光学系を考案し、周波数線幅を15 kHz程度にまで安定化するとともに、必要な安定性をもつ周波数安定化レーザー光源を新たに開発した。また、凝縮体に位相構造を導入するため、レーザービーム波面の位相を制御する新たな光学系を構築し、その制御特性を調べたほか、誘導ラマン遷移の確認実験も行った。
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