研究課題
本課題は平成27年10月に採択、課題開始となり半年の遅延が発生したが、平成29年度末には遅延は解消した。27年度にはリングポリマーの分子間相互作用を計算し、詳細に解析するためのシミュレータの研究開発とプログラムの検証作業を行った。28年度には相互陥入型(catenated-ring)の分子間相互作用について計算を開始し、おおむね順調に計算結果を得た。29年度には、この計算結果に対する理論的な考察を行ったところ、計算結果をよく説明する結論に至り、学会発表4件を行った(国際シンポジウム発表1件を含む)。本課題最終年度(平成30年度)は、上記結果を補う計算を行いつつ、国際雑誌への成果の投稿を行い論文掲載に至った。上記と平行して、バルク中におけるリング型ブロック共重合体の分子間相互作用を検討している。分子鎖のトポロジー(リニア型 or リング型)によって制御されるミクロ相分離構造を比較検討行ったところ、リングポリマーは二次元における回転対称性を持たない構造の発現を見いだし、現在特性評価を行っている。本課題は半年遅れで課題開始となったが、遅延をほぼ解消し学会発表に至り、その成果を国際誌に掲載を行った。よって本課題は十分な成果を上げ社会貢献も果たしたといえる。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
The Journal of Chemical Physics
巻: 149 ページ: 204901-204906-6
https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5050840