MHDダイナモの数値シミュレーションを用いて、地球磁場の永年変化に関する研究を行った。その結果、コア-マントル境界下の安定成層については、地震学的に考えられているものよりも薄いほうが地球磁場の観測結果と整合的な結果を与えることが分かった。双極子磁場の逆転頻度を古地磁気永年変化モデルを用いて解析した結果、数値モデルと古地磁気学的データにおいて、モデルパラメータ同士に絶対値としては大きな差が見られるが、似通った変化のトレンドが確認された。この結果から、逆転頻度のような長周期トレンドを決定する共通のプロセスが、ダイナモモデルと地球ダイナモに存在することが示唆された。
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