研究課題/領域番号 |
15K05303
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研究機関 | 北海道情報大学 |
研究代表者 |
渡部 重十 北海道情報大学, 経営情報学部, 教授 (90271577)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 大気 / プラズマ / 熱圏下部 / 電離層 / サウンディングロケット |
研究実績の概要 |
サウンディングロケットからリチウム原子を放出し太陽光や月光を光源としたリチウム雲の共鳴散乱光を地上から撮像することで,中間圏から熱圏大気の風速と大気密度の測定を日米共同で2007以降に6回実施した.これらの実験により,昼間と夜間の大気風測定が可能となり,世界で唯一の技術を確立・維持している.日本のグループにより確立したこの技術をストロンチウム原子の放出に応用する.ストロンチウム原子と光電離したストロンチウムイオンの両者の共鳴散乱光を地上から捉えることで,中性ガスとイオンを同時に可視化し中性大気とイオンの相互作用過程を解明することが目的である.ISA内之浦でロケット実験を実施するための基礎開発を行い,ロケット実験を申請した. ストロンチウム原子を大気とプラズマの相互作用の大きさが急激に変化する中間圏から熱圏下部にサウンディングロケットから放出することで,中性風シアーと電場の高度分布を同時可視化する.狭帯域フィルターの試験と高感度CCDカメラとビデオのチェックを行った.また,ストロンチウム原子と光電離したストロンチウムイオンのシミュレーションモデルを開発し,中性大気風の高度分布と時間変化,ストロンチウム雲の拡散係数と中性大気密度の高度分布と時間変化,イオン雲からの電場分布,衝突周波数の高度分布を求めるプログラムを作成した. 2015年にバンコクで開催したIRIワークショップで日本の大気プラズマ結合過程解明の試みを報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大気プラズマ結合と熱圏下部に存在する風速シアーの物理・化学過程を解明するために、ストロンチウム放出による大気プラズマの可視化技術を確立し,JAXA/ISASにロケット実験を申請した.2015年度の計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
大気プラズマ結合過程の物理・化学過程を理解するために,構築したコンピュータモデルを用いて過去の実験を再現する.
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費節約のため約2万円差額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
国内会議開催や国際会議への出席、JAXAのロケットに搭載する機器の開発と実験に使用する。
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