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2017 年度 実績報告書

地震サイクルにおける断層内の環境と断層物質の変化

研究課題

研究課題/領域番号 15K05308
研究機関東京学芸大学

研究代表者

藤本 光一郎  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80181395)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード粘土ー水系 / カオリナイト / ハロイサイト / モンモリロナイト / 混合比 / 粘度 / 降伏応力
研究実績の概要

カオリナイトとハロイサイト,さらにカオリナイト―モンモリロナイトの混合物について,それぞれの含水比を変えて降伏応力,粘度の変化を測定した.カオリナイト,ハロイサイトはともにカオリナイト族で4面体層と8面体層の1:1型,モンモリロナイトは2:1型であり,ハロイサイトとモンモリロナイトは層間水を含む.試料は,カオリナイトは日本粘土学会参照試料(JCSS-1101),ハロイサイトは試薬(ALDRICH685445-500G),モンモリロナイトは日本粘土学会参照試料(JCSS-3101)を用いた.用いた装置はブルックフィールド社のRSTレオメータである.所定の含水比の試料について,応力制御のモードで回転数を測定し,降伏応力と粘度を求めた.
カオリナイト族の粘土鉱物はモンモリロナイトに比べて同じ含水比でも降伏応力が小さく,液性限界も100%程度であり,モンモリロナイトの1/5程度である.これはモンモリロナイトの交換性イオン容量が他の二つよりも多いことに起因すると考えられる.カオリナイト族でもハロイサイトが降伏応力が高いのはハロイサイトの結晶がチューブ状で層間水を持つからと考えられる.
カオリナイトとモンモリロナイトの混合物について混合比を変えて同様の実験を行った.その結果,カオリナイトにモンモリロナイトを10%程度加えるだけでかなり降伏強度の増加が見られ,80%まで加えると,ほぼモンモリロナイト単体と同じ挙動を示した.これは,モンモリロナイトの粒径がカオリナイトに比べて一桁程度小さく,カオリンの周囲にモンモリロナイトの結晶が取り囲み,モンモリロナイトの物性がより強調されやすいためと考えられる.
天然では,複数の粘土鉱物が混合していることはよくみられるので,混合比と物性の影響を検討する必要がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Positron beam studies of saponite film prepared by precipitation method2017

    • 著者名/発表者名
      Numata K、Sato K、Fujimoto K、Ito K
    • 雑誌名

      Journal of Physics: Conference Series

      巻: 791 ページ: 012024~012024

    • DOI

      10.1088/1742-6596/791/1/012024

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] カオリナイト-モンモリロナイト-水系の降伏応力と粘度2018

    • 著者名/発表者名
      藤本 光一郎、鈴木 陽美、小椋 隆馬
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2018年合同大会

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公開日: 2018-12-17  

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