動物プランクトンの餌資源を推定するために、簡便かつ少量の試料で必須脂肪酸(多不飽和脂肪酸)の分子レベルでの炭素安定同位体比分析を可能にする方法を確立することを目的とした。その結果、第一に期待されたTMAH-GCMS法では多不飽和脂肪酸の分析はできないことが明らかになった。そこで次にTMSH-GCMS法をOnline法およびInjector法で検討した結果、従来から行われてきた溶媒抽出法による多不飽和脂肪酸と同程度の分析が遜色なく行えることが分かった。特に、可動式のInjector-TMSH法は多不飽和脂肪酸の炭素安定同位体比の測定に最も適した方法と考えられる。
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