研究成果の概要 |
「ゆらぎ」は複雑系の構造や物性を議論する上で重要な概念である. ゆらぎが最も顕在化する物質相である超臨界状態において, 混合溶液のゆらぎは, 液体状態で広く適応さている理論の不整合により, 従前の方法論では解析ができないことを見出した. 以上から, 本研究課題に特化した装置製作を行い, 異常分散効果(入射X線のエネルギーによりX線の回折強度が不連続に変化する現象)を利用した散乱実験を実施して, 基本的な分子間相互作用を有するキセノン-クリプトン混合系の超臨界状態におけるゆらぎ構造の解明を行った.
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