CH5+分子イオンは質量分析で実験室および土星のタイタン衛星で検出され、実験室での赤外スペクトルも観測された。CH5+の星間空間での検出が期待されているが、その主要な障碍はCH5+スペクトルの帰属は長い間に解決できないことである。本研究ではCH5+の赤外-赤外二重共鳴分光によって、そのスペクトルの帰属を解明することを目指していた。 我々は高感度な分光法を用いてCH5+のスペクトルを観測できたが、連続波レーザーとパルスレーザーの二重共鳴法でCH5+の二重共鳴信号を観測できなかった。分子イオンの中赤外領域での二重共鳴観測はまだ成功した例がなく、本研究は今後の実現に向けって重要な一歩だと考えられる。
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