単一分子分光を用いて、光電変換過程の舞台となる界面や膜中における色素の電荷移動ダイナミクスに関する研究を実施した。とりわけ、光誘起電荷移動に基づく蛍光ブリンキングのon-timeおよびoff-time分布の光子積算時間性の評価とそれらの分布の最尤推定法(MLE)による最良パラメータ推定とそのKolomogorov-Smirnov(KS)検定を組み合わせたMLE-KS解析によるアプローチを確立し、高分子膜中や金属酸化物半導体表面上に置かれた色素分子が示す蛍光ブリンキングの解析に適用した。その結果、高分子膜中や酸化チタン半導体界面における色素の光誘起電荷移動ダイナミクスの全容を明らかにした。
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