研究成果の概要 |
剛直かつ2次元的に共役系が拡張した炭素π電子系化合物は,優れた光電子的特性と自己集合特性を示す。本研究では,これまでに研究代表者が蓄積してきた環状アルキンの合成および物性評価技術に立脚して,縮合多環芳香環とアルキンの特色が,環構造内で相乗的に発揮された化合物群の開発に取り組んだ。具体的には,テトライン,ヘキサイン,オクタイン架橋部位を有する種々のデヒドロアヌレン類を,安定な化合物として合成に成功した。また,ピレンを取り上げ,6つのエチニル基を有する初めての化合物として,2,4,5,7,9,10-ヘキサエチニルピレンを合成し,その特異な物性を解明した。
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