ホウ素錯体をクロモフォアにもつ太陽電池色素の高性能化について研究を行った。本課題では、色素の光吸収特性と電子輸送性の改良を目的に新たなホウ素錯体色素を開発した。この物性および太陽電池特性を調査したところ、光吸収→励起→電子注入の過程がスムーズに起こることを確認した。その結果、最大外部量子効率が80%台である色素増感太陽電池の作製に成功した。また、変換効率は5.2%を記録し、これはホウ素錯体色素の中で良好な値であった。本研究により、色素増感太陽電池で使用するホウ素錯体色素に関して有用な知見が得られた。
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