有機分子触媒は金属元素を含まない炭素、酸素、窒素などの典型元素から構成された触媒である。有毒な重金属の残留の心配がなく、レアメタルの高騰、枯渇などの社会的問題に対応する元素戦略の観点からも理想的な触媒である。しかしながら、この触媒反応では水素結合やファンデルワールス力といった弱い相互作用で選択性が制御されており、その合理的な設計は困難である。本研究では、この問題を克服した高精度な配座解析法を可能とするConFinderプログラムにを使い、短期間でのその反応機構を解明した。また、実験化学者と共同で新触媒の設計にも利用している。
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