二次元構造を有する5元系鉄オキシセレナイドを固相反応法で合成を試みた。目的相はCuにセレナイドイオンが4配位した層とFeに酸素が5配位し、FeO5ピラミッドが頂点共有した層とが交互に積層した構造をとっており、CuとFeは正方格子を形成している。 これまでの成果からCuは1価、Mは3価であることが分かっており、遷移金属が低温で磁気転移を示すことを見出してきた。 粉末中性子回折測定により、CuとFeとがそれぞれ独立したサイトを占めることが決定できた。低温では磁気反射が観測され長距離磁気秩序を示していることが明らかになった。
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