本研究では、ガリウムを含む5員環ジエン化合物ガラシクロペンタジエンRGaC4R'4 (1)の合成法を開拓し、その構造を明らかにした。さらに1の反応性を検討した。 ガリウム上にハロゲノ基および遷移金属フラグメントが置換した1を得た。1と立体的に嵩高いルイス塩基との反応で、1のルイス塩基付加物が生成した。一方、立体的に小さいルイス塩基との反応では、1のルイス塩基付加物とともに、ガラシクロペンタジエンが二量化して生成したと考えられる、5,10-ジガラシクロデカテトラエン誘導体が生成した。類似の環拡大反応は、ガラシクロペンタジエンと配位不飽和遷移金属錯体との反応でも進行した。
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