本研究では、ゲル化に伴う接着能やコーティング能について検討した。 それらの関連研究として、外部刺激応答型ゲル化剤について調べた。 具体的にはグルタミン酸アミド部位にフェロセンを導入した酸化還元型ゲル化剤を合成した。 酸化還元応答の評価を行うため、調製したゲルに酸化剤を添加するとゲルが崩壊し、この状態に還元剤を添加するとゲルの再形成が確認された。 これはフェロセンのFe2+とFe3+間の酸化還元反応が起きていることに起因している。 またクマリン部位を有するゲル化剤についても検討した。 置換位置の異なる二種類のクマリンカルボン酸誘導体の合成を行ったところ、一方の誘導体はゲルを形成しなかった。
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