トリフェニレンコアに6本のアゾベンゼンメソゲンをエステルまたはエーテル結合で連結した液晶分子を合成した。エステル誘導体においては、アゾベンゼン末端のアルキル鎖の炭素数12以上の分子はロッド状の形を、11以下の分子は短冊状の形をしていると考えられた。エーテル誘導体については、単純な棒や円盤状でなく、アスペクト比の異なる2つの茶筒状分子間を相転移するが、生成する液晶相は高次の複雑な液晶相を示した。ここでも、アルキル鎖の長さにより明確な差異があり、液晶相から等方性液体相への転移エンタルピーを比較すると炭素数12以上と11以下で約2倍の差があった。今後、SPring-8を利用して液晶構造解析を進める。
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