エチレンのオリゴメリゼーションに高活性なNi(II)あるいはCr(III)触媒の開発を行った。Ni(II)触媒は、Ni(II)交換フッ素四ケイ素雲母層間へのα-ジイミン配位子のインターカレーションにより合成した。得られた触媒はオリゴメリゼーションに高活性を示したが、目的とするα-オレフィンの他に内部や分岐オレフィンが生成していた。Cr(III)触媒もNi(II)触媒と同様の方法により調製したが活性を示さなかった。一方で錯体Cr(III)錯体を合成して酸処理モンモリロナイト上に担持した触媒は高活性を示した。層間に固定化した触媒では構造のゆがみが錯体の特性を変えたものと考察した。
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