タンパク質のリン酸化は、キナーゼとホスファターゼにより厳密に制御されており、これらの制御破綻はがんを含む様々な疾患を引き起こすことが知られている。タンパク質のリン酸化制御に重要なSer/Thrホスファターゼの基質を同定することは、細胞内シグナル伝達を解明するうえで極めて重要であるが、これまで有用な手法は確立されていない。本研究では、Ser/Thrホスファターゼの触媒機構、ならびにリン酸化ミミック分子に着目し、Ser/Thrホスファターゼに対する2つの新規基質同定法の開発を行った。これらの手法は、他のSer/thrホスファターゼにも展開可能であり、幅広い応用が期待される。
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