可視光応答型光触媒は室内に存在するVOC(揮発性有機物)などの様々な有害物質を分解除去する有効な方法の1つであるが、たいていの場合、活性あるいは安定性が不十分であるという課題をかかえている。そこで、本研究では可視光応答型半導体(例えば、酸化タングステン)に固体塩基や固体酸で処理することによって既存の光触媒材料の活性及び耐久性の向上を図ることにした。その結果、その処理によりバンド構造の再調整などが生じ、その活性は酸化タングステン単独に比べて固体塩基処理で、約100倍、そして固体酸塩基を含むと考えられる赤土(ユビキタス材料)で表面処理した場合、約500倍活性が向上することがわかった。
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