硫酸化糖鎖の抗ウイルス作用や抗凝血作用などの特異な生理活性は、ウイルスや細胞表面に存在するタンパク質中の(+)電荷と硫酸基の(-)電荷との静電的相互作用によると推定されている。当研究室ではこれまでに表皮タンパク質のモデル化合物としてポリリジンを用い表面プラズモン共鳴装置(SPR)等によって調べてきた。 その結果、結合速度定数、解離速度定数、解離定数は、ka=5.69×10v5v 1/Ms、kd=2.25×10v-4v 1/s、KD=3.95×10v-10vとなりカードラン硫酸と高い相互作用を示すことを予備的であるが定量的に示した。デキストラン硫酸についても同様な結果が得られた。
|