現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
固体表面間反応は一般に珍しい低温固体反応であり、報告例はほとんどない。この反応形式によるシリカ微粒子の重合で多孔性固体を合成するという概念は全く新しかったため、初年度は表面有機官能基と粒子サイズの選択で費やされた。2年目の本年度はより適切な条件の探索、物理化学的な検証を行った。分光法による反応の検証や反応条件-反応性の検討から、この低温固体反応の詳細が明らかになってきた。このため概ね必要な要素は解明されている。ネガティブな結果といえるが、好ましい反応を起こさない表面修飾シランの組合せ、(MeO)3Si(CH2)3NH2 (APTMS)に(MeO)3Si(CH2)3NCO (TESPIC)、(MeO)3Si(CH2)4OH (TESB)、(MeO)3Si(CH2)3OCH2CHOCH2 (3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, GCOPTMS)という組合せ、(EtO)3Si(CH2)3C5H5 (3-cyclopentadienylpropyltriethoxysilane, CPDPTES)に (EtO)2SiC4H6 (1,1-diethoxyl 1-silacyclopent-3-ene, DESCP3E)、(EtO)3Si(CH2)4CH=CH2 (5-hexenyltriethoxysilane, H=TES)、(MeO)3Si(CH2)6CH=CH2(7-octenyltrimethoxysilane, O=TES)という組合せがスクリーニング後、排除できたことは研究の進展には大きく寄与した。
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