新たなSiの製造プロセスとして溶融塩電解法が注目されている。しかし溶融塩電解法ではそのメカニズムは明らかになっておらず、様々な特性をもつSiを作り分けることが難しい。そこで本研究では、Si核生成・核成長過程の解明を目的とし、SEMによる基板の観察などを行った。600℃の溶融LiF-KF中で0.70 Vの定電位電解を行った場合、0.0002 秒でSi核の生成が確認された。電解時間を長くすると核数の増加が確認され、これらの核の凝集に起因すると考えられる核のサイズの増加も確認された。さらに電解時間を長くすると、Si核上にSi核が析出することで、Siがデンドライト状に3次元成長することが確認された。
|