①ハードウェア的アプローチとして電流検出型ESR装置を構築して信号を検出すること,および,②物質開発的アプローチにより時間分解ESR法により,TTF-ニトロキシド混晶作成・機能性メカニズム解明を試みた.①のアプローチでは,市販のダイオード(1N4007)を試料として,ローパスフィルタを導入することで弱いながら信号の観測に成功した.電流検出型ESR信号を測定することは可能となったと言える.一方,電荷分離状態生成メカニズムの解明では,連結型TTF誘導体を試料として光誘起機能性メカニズムを調べるために時間分解ESR測定を行なったところ,分子間電荷分離状態が起源であることを見い出した.
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