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2018 年度 実績報告書

Tri-Functional自己センシングCFRP構造キャパシタの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K05673
研究機関東京工業大学

研究代表者

轟 章  東京工業大学, 工学院, 教授 (50211397)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードCFRP / 電気抵抗変化 / 繊維破断
研究実績の概要

昨年度までに3Dプリント複合材で作成可能なスナップイン型サンドイッチ構造を開発し,そのサンドイッチコア部分に電解液とカーボンブラック電極を密封したキャパシタ構造を作成することに成功し,電気抵抗変化を用いることでスキン材の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の破壊を検知可能であることを実験的に検証してきた.
最終年度である本年度においては,(1)衝突を模擬した曲げ破壊時のスナップインサンドイッチ構造の上下スキン材のはがれを防止する機構の作成と(2)スキン材のCFRP破壊を検知する電気抵抗変化のしきい値の決定を目標に研究実施した.上下のスキン材のはがれ防止は,上下スキン材に鍵状のスナップロックシステムを用いることで固定可能であることを実験的に検証した.このスナップロックでスナップインサンドイッチ構造を固定することが可能となった.さらに,曲げ試験を実施して引張側や圧縮側の電気抵抗変化を測定した.引張側においては,炭素繊維の引張破壊時に繊維破断に起因する1000Ω程度の大きな電気抵抗上昇で事前に破断検知可能であることが検証できた.しかし,圧縮側では数Ω程度の変化しか確認できなかった.3Dプリント複合材の圧縮破壊そのものがプリプレグ積層のCFRPの圧縮破壊と異なる可能性があるため,純粋な圧縮時の電気抵抗変化を実験により測定した.座屈防止のために小型の矩形試験片をスキン材にして,ナイロン樹脂をコア材としてサンドイッチ構造で圧縮試験を行い,3DプリントCFRPでは負荷に対して非線形の電気抵抗変化が得られた.これは,プリプレグ積層の場合と異なり,繊維が初期状態からたわんでいることが原因であると思われる.衝撃時に破壊をいち早く検出するには圧縮側の検知が重要であり,今後の課題となった.

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公開日: 2019-12-27  

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