研究課題/領域番号 |
15K05680
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
河村 隆介 宮崎大学, 工学部, 教授 (70234135)
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研究分担者 |
尾上 幸造 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (50435111)
長瀬 慶紀 宮崎大学, 工学部, 教授 (90180489)
友松 重樹 宮崎大学, 工学部, 助教 (30315353)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 固体顕熱蓄熱 / モルタル円筒蓄熱ブロック / フェロニッケルスラグ / ジオポリマーコンクリート / ガスバーナー式熱風発生機 / 蓄熱特性 / 非定常状態 / 準定常状態 |
研究実績の概要 |
平成29年度の研究では3つの課題に取り組み,以下の研究成果を得た. 1.熱風発生機の製作 昨年度の研究では,空気温度100~300℃,蓄熱時間60分の条件下で,モルタル円筒蓄熱ブロックの蓄熱量に及ぼすフェロニッケルスラグ(FNS)の配合による効果を検討した.電気ヒーター式熱風発生機による空気の最高温度は550℃であった.今年度の研究では,より高温条件下のブロックの蓄熱特性を調べるため,550℃以上の空気発生を可能とするガスバーナー式熱風発生機を製作した.この熱風発生機では,蓄熱槽入口で温度600℃,風量330 l/minの空気発生が可能であることを確認した. 2.空気温度の高温化及び蓄熱時間の長時間化によるモルタル円筒ブロックの蓄熱量の変化 FNSを細骨材に用いたモルタル円筒ブロックの蓄熱量の増加を図るため,空気温度の高温化,蓄熱時間の長時間化を検討した.電気ヒーター式熱風発生機を用いた蓄熱試験条件は,(1)空気温度400℃,加熱時間60分,(2)空気温度500℃,加熱時間60分,(3)空気温度500℃,加熱時間600分の3通りである.また,ガスバーナー式熱風発生機を用いた蓄熱試験条件は,空気温度600℃,加熱時間60分である.空気温度の上昇,蓄熱時間の増加により,ブロックの蓄熱量はそれぞれ,最大で約4%,72%増加することが明らかになった. 3.ジオポリマーコンクリート(GPC)円筒ブロックの作製とその蓄熱特性の調査 通常ポルトランドセメントコンクリートと比較して,耐熱性が高く,1000℃程度での使用が期待できるが,その蓄熱特性は未解明であるGPCの利用可能性を検討した.高炉スラグを細骨材とするGPC円筒ブロックを作製し,蓄熱試験を上述の3つの条件の下で行った.GPC円筒ブロックの蓄熱量は同じ蓄熱条件下のFNSを細骨材に用いたブロックの高々65%であることが明らかになった.
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