研究課題/領域番号 |
15K05685
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
石原 正行 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60283339)
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研究分担者 |
大多尾 義弘 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10275274)
亀尾 佳貴 京都大学, 再生医科学研究所, 助教 (60611431)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | D∞対称性 / 電気弾性理論 / 生分解性ポリマー / ポリ乳酸 |
研究実績の概要 |
本研究は,特異な異方性を持つ圧電材料(PLLA)からなる単純な構造で屈曲・ねじれ動作を兼ね備える知的構造物に対して,その合理的な設計手法の確立を目指して,材料の異方性(D∞対称性)を考慮した電気弾性基礎理論を構築することを目的としている.本年度は以下の成果を得た. D∞対称性の成り立ちを考慮し,元となるD2対称性に対する構成方程式に座標変換則・材料複合則を適用することによりD∞対称性に対する構成方程式を導出した.続いて,D∞圧電体に対して,C6v圧電体に対する電気弾性場解析手法を拡張して,電場軸周りのねじれ挙動を含んだ形でポテンシャル関数を用いた電気弾性場解析手法を構築した.さらに,構築された手法を半無限体モデルに適用し,表面で種々の力学的・電気的負荷を受ける場合のモデル内部での電気弾性場諸量(変位・ひずみ・応力・電位・電場・電気変位)の分布を詳細に調査し,材料のもつ特異な異方性が電気弾性場分布におよぼす影響を明らかにした.これらの成果は,従前の実験的手法では解析しえなかったものであり,上述の知的構造物の合理的設計手法の確立に貢献するものであるため,学術雑誌および国際会議で発表した. なお,上記で今年度の目的は達成したため,次年度に予定していた段階へと進んだ.上述の手法を円柱形状のモデルに適用できるように拡張した電気弾性場解析手法を構築するとともに,電気的負荷を受ける場合について電気弾性場諸量の分布を詳細に調査した.この成果は学術雑誌で発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度に予定していた「D∞対称性に対する構成方程式を導出」および「D∞圧電体に対する電気弾性場解析手法の構築」を達成し,基本的な形状モデルに対して材料のもつ特異な異方性が電気弾性場分布におよぼす影響を明らかにするとともに,次年度に予定していた「円柱構造物に対する電気弾性場解析手法の構築」に着手したことから,本研究は当初の計画以上に進展していると考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
以後は,屈曲・ねじれ動作を兼ね備える知的構造物の挙動解明を目標として,より現実的な条件に対する電気弾性場解析を実施する.具体的には,円柱モデルに対してアクチュエータ・センサを想定した境界条件を考慮して3次元問題を取り扱う.
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